湘南Kanaさん5.0 と。行こーぜ!ゆるく楽しい賃貸経営の海原へ♫

2007年に初めて不動産投資を始めました。ペースは同時期始めた成功大家さんたちと比べると、ゆっくり、の~んびりペースですが、嫁さんと息子と楽しく前向きに取り組んでおります♪2020年11月法人設立!!2021年に念願の湘南ぐらしを実現!!ゆるく楽しく不動産賃貸経営を楽しみたいあなた。是非このブログを暇つぶしに読んで下さいませ♪

都内JR主要駅徒歩7分土地値の物件。でも見送りのお話。

久々にチト悩んだ物件となりましたが、見送った物件ネタを。

大手私鉄系の不動産業者さんから「業者から紹介の物件です」とのことで紹介を受けました。


スペックは以下。

場所:都内JR駅から7分閑静な住宅街のアパート
売値:1億4000万弱
表面利回り:6.5%
土地:120坪越え
銀行評価:某地銀さん評価で1億5000万越え


どうでしょうか?
土地評価はばっちりで、諸費用の一部までねん出できるレベルです。
現金持っている人であれば、即買いした時点で、含み益、、、という代物かもしれません。


好きな人は好きなんじゃないでしょうか?


ただ、僕は見送りました。
現地に行って物件も素晴らしい(某メーカーのコスト無視の贅沢仕様のアパートでした)。
積算も素晴らしい。


結構悩みましたが、見送った理由は、単純に収益ベースで見た場合に「危ない」から。


積算価値も私の試算では、1億3000万円ですので、金融機関の担保価値
としては、通常の銀行(冷静な銀行さん)さんは約80%の掛目を見てくるので、1億400万円が担保価値といったところです。


あとは価格です。



   現在、売り主様の売値が1億4000万弱。※絶妙な値付けですねw。



ただ、利回りが現状の満室想定で、6.5%は、ちょっときついです。
また、家賃設定も周りの同類の物件の相場を見てきましたが、大体5%ほど下がっているとみました。


これで利回りを引き直すと、6.39%。
これが、売り主様ご提示の価格で見た場合の実効表面利回りになると思います。



当方引き直し家賃や諸経費をコミで考えた場合の希望購入価格は以下としました。


1. 年間の家賃収入(現行の95%):約860万円
2. 空室損:8%
3. 年間運営費:約16%(過去実測値より)
4. 諸経費削除後の年間の実質利益:約650万円(a)
5. 目指す期待利回り:6%(b)
とした場合、
6. 希望購入額:(a)÷(b) = 1億800万円 (表面利回り:約7.9%)
ちなみに、自己資金1500万突っ込んでこの計算です。CCRは17%強。CFは、約260万
FCRとローンコンスタントのギャップは1.4%。

です。


土地の力は申し分ないのですが、如何せん、上物のボリュームが少ない為収支面が追い付いてきません。
上記は、自己資金1500万を突っ込み、金利1.5%, 期間25年で見た場合で
なんとかCFを確保できる計算です。


なので、私の指値もあながち行きすぎたものではないと考えています。
業者さんではもっときつい指値が入ってくることを考えると、この価格でダメか?軽く出しいしていただけると嬉しい。


そんなトーンで希望を伝えました。
まー、このご時世で、都内でも結構一等地に近い場所ですから、この時点で売り主からしたら「アホか」と一蹴されると思いますが、
一応商売として冷静に物件を扱わなければならないので、このような希望となりました。


案の定、「その指値は無理ですよー(おめーは馬鹿か?くらいのトーンで)」とけられちゃいました。w


ちょっと無理して、買えなくもないのですが、、、
一億4000万越えで、いろいろ差し引いたキャッシュフローが100数十万なので、それは僕としては受け入れられない収支です。


地方でちゃんと探せば半額で同等のCFをたたき出す物件も多数あろうかと思います。


土地の実勢価格は、2億位行っている物件にも見えたので、アパートを取り壊して、更地販売だとすんげー儲かったりして。w
まー、個人ではこれもやれることに限界があるわけで。


また、僕モノづくりの世界に身を置いている性でしょうか?
まだ結構使える建物をぶっ壊してまで、金儲けしたくもないし。。。で。
使えるなら使ってあげるのが、物件への愛情ってものですしね。


まー、でもこれは正直悩みました。
所有欲が最近マックスまで来ていましたから。


「んー、1000万指値聞いたら買おうかなー」とか思いましたが、やはり冷静に考えると、金利情勢がひっくり返ったとたん、あっという間に逆レバ(ローンコンスタントが、FCRを上回る現象。端的に言うと、ローン組んだら、キャッシュフローが全額自己資金の場合より減ってしまうという逆転現象)になっちゃいますからね。。。


指値通らないんだったら、こんな金額で、積算出たとしても、やる意味がないのです。
だって、リスクだけしょい込んでしまうなら、自己資金1500万のFCR(売値ではじくと大体4.3%)の投資した方がよっぽど安全。
でもー、全額自己資金で、4.3%の投資だったら、紙の投資でもありそうですしね。


FCR6%の物件で年間90万のCFならば、ちょっとしたアパートの年間CFに匹敵しますものね。
自己資金回収に時間かかりますけど、リスクは基本的にないですから。


この辺の理屈は、猪俣さんの著書


誰も書かなかった不動産投資の出口戦略・組合せ戦略 改訂版

誰も書かなかった不動産投資の出口戦略・組合せ戦略 改訂版


の第4章のレバレッジ判定って章をグリグリ読み倒すと、ヨーク分かってきますよ。
あ、僕、猪俣さんの回し物じゃないですよ。(笑)
難しいですけど、この辺の理屈が腹に落ちると、「所有欲」だけで一見すごくいい物件を手に入れた錯覚に陥らなくなると思いますし、
現在保有中の物件のレバレッジ状況を確認する際にも使えます。


ローンコンスタントって、残債が減る、とだんだん上がってきますから、物件の金利固定期間終了まじかの契約見直し場面で一度改めてその年のFCRとローンコンスタントの比較を行ってみることをお勧めします。


その際に何をすべきかが合理的に判断できるはずです。


さて、次回は、ちょっと品川物件の契約更新で動きがあったのでこの辺のお話を。



ご参考程度に。

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