昨日から体調がいまいちでしたが、妻に「そんな時こそ、外に出て体調ととのえてこいやぁ!」ということで、家族で中華街で昼食。(行きつけの美味しいお店があるので専らそこですけど。
その後なぜか、山下公園にある、「氷川丸」という昭和初期に活躍した船を見て周ることに。
そういや、船も「不動産」なんですよね。
旅客船は悪くないです。なんかこう、悠久の時を感じられるというか、、、
死ぬ前に一度は、大型客船で、世界一周とまでいかずとも、ハワイ往復の旅とかを妻にプレゼントできたらうれしいです。
さてと、関係ない話しちゃいました。
中国経済が大ゴケして、そのはずみで、不動産の流通相場に陰りがでるかと思いきや、10月現在、いまだにその陰りが見えてこない気もします。
※実はすでに、大ゴケは始まっていて、中国国内富裕層の資産が海外に逃れている先に、日本の安定した不動産が一役買っている可能性もないかなぁと。
とすると、もう少しかい?という気もしますが、、、さて、実態はどうなんでしょうね。
最近、某大手の不動産業者からの売り物件の紹介が、大型もの中心に僕のところに流れてくるようになってきています。
ただ、利回り的にはまだ難しいレベルですが、ちょっと流動性の「質」に変化がでてきている兆候なのかもしれません。
ですが、こういう時こそ、「お、やすいかも!」と思って飛びついたら、全然儲からず、数千万、数億の巨額のお金を使って、「不動産賃貸ボランティア」をやってしまわぬよう。(ボランティアだったら社会的貢献という価値があるため、それが目的ならば大いに結構ですが、自爆行為にならぬよう)気をつけましょう。
こういう時期こそ、大事なのは、「投資家・経営者として決してぶれることなき”軸(となる考え方)”」だと考えます。
それは、目的と、その手段としての不動産投資に使う物差しがぶれないこと、と言い換えてもいいのかもしれません。
最近僕は、不動産投資系の書籍は、個人の成功談に関しては、もちろんモチベーション維持のために可能な範囲で拝読させて頂きますが、本当に紹介すべきもの以外を除いて、基本的には紹介する考えは持っていません。
だって、その人の成功事例が万人に通用しないから。
なので、個人書籍でも、より内容が汎用的(ゆえに、長期にわたって活用できる)なものをご紹介しています。
今日は、僕が最初に不動産投資を考えたときの投資家さんで、もはや、仙人クラスの、沢孝史さんの本です。
不動産投資 成功へのイメージトレーニング: 自分に最適な投資スタイルを見つけよう (単行本)
- 作者: 沢孝史
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/12/09
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
沢さんは様々な書籍を出されていますが、その中でも僕はこれが秀逸だと勝手に思っています。
個人としての投資家として、ここまで汎用的な不動産投資への物差しを提供できている本はあまりないような気がします。
この本で是非学んでいただいて、何度何度も反芻して、腹に落としてほしいところは以下です。
- マイソクで謳われている「利回り」は本質的な利回りではない(要はこれにとらわれると、本質の利益を失う)ということ。
- 見えるお金と本当の利益を見極める目
- ゾーンで考える不動産投資成功のセオリー
この本では、数字と図をつかって、とかくぼやけがちな不動産投資の本質的利益について定量的に分析・説明されています。
論理的展開が苦手な人は最初はとっつきにくいかもしれませんが、ここは踏ん張ってグリグリ読み進めて(しかも何回も)ほしいです。
不動産投資における本質的な利益がどこに隠れているのか?
金利が高くても期間を延ばせばCFが多く取れるからその投資はアリよね!と浅い判断をしていると痛い目にあうということ。(もちろん、ちゃんとこの仕組みを理解して、ファイナンスの”一手段”として”一時的に活用する”のであれば、それはそれでアリだと思います。
ここを感覚的に理解するだけでも少なくとも変な物件を「一番高い相場で購入して、損切りで一番低い相場で売る」なんて悲しい事態を回避することができますし、さらに、細かく理解することができれば、自分のやりたい不動産投資を自信をもって進めることができると思います。
買うのが目的じゃないでしょ?買うことによって利益を得ることが目的でしょう?
同著からの引用ですが、まさにその通りですね。
僕も、ここ1年、本格的な追加投資をしようと頑張っていますが、なかなか良い物件が見つからず、本来の目的が、「物件を購入して、利益を得る」ことではなく、「物件を購入すること」にすり替わる心理状態になるときがあります。
僕の場合は、妻と互いにブレーキ・アクセルの役割ができていて、僕が突っ走りそうになったら妻がブレーキ(「いやまて、お前、それが欲しいだけなんじゃねーの?頭冷やせや」と言ってくれる)になってくれ、そのたびにこの本を見て「おー、危うく、第一コーナーで大クラッシュするところだったw」と無でをなでおろすことがあります。
人間の「所有欲」は恐ろしく、時に明らかに非合理的な状況でも、むりやり、「いや、この投資はいける、バイアス」をかけてしまい、危ない方向に向かわせてしまうことがあります。
例えばこれが、IPOなどの数十万の投資であれば、まだ、ちょっと高い勉強費用として自分なりに納得させられるわけですが(うちには、数年前にIPOで手に入れた某IT企業の株が購入時の75%まで落ちてしまい、これが長らく塩漬けになっていますが、いい教材です(笑))、不動産投資の場合は、これがウン千万、場合によっては、ウン億の費用となることもありうるわけです。
普通の人の感覚からしたら、明らかに ”常軌を逸している ” と思います。
まぁ、こうも毎日メールや電話でウン千万、ウン億の物件の話を聞いていると、感覚マヒしちゃいますが、たまに頭を冷やして、本来の目的を改めて考えて、相場としてあまりに行きすぎているときには(まさに今、このときだと僕は理解していますが)、
待つも相場。
頭と尻尾はくれてやれ。
的な精神状態で、現在の不動産市況と会話をしていくべきではないかと思います。
そういう意味でも、この本は一読の価値があり、今後も何度も活用すべき教科書的な不動産投資指南本となると個人的には考えます。
何より、個人投資家としての大先輩が数々の経験からまとめられているという点が共感できますしね。
この書籍で、たびたび登場してくる「損益トライアングルと、物件価格のグラフ・図」の説明って、実は、
- 作者: 猪俣淳
- 出版社/メーカー: 住宅新報社
- 発売日: 2010/09/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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※こちらは、不動産コンサルタントの猪俣さんが書かれている本ですが、これまた普遍的な内容になっている僕のおすすめ本です。
の、NPVやIRRを説明するあの絵に近いと思います。(というか、表現のされかたは違うこそすれ、本質部分は同じじゃないかと。)
これらの本は1回や2回よんでも、(少なくとも僕のような、「超」凡人系には)腹に落ちることはありません。
何度も何度も読み返して、実践するなかで、「おぉ、あのことはここに書いてあるわ。」と理解するところまで頑張る必要があります。
やれ多読だ、やれ速読だぁで、よくわかんない雑学を増やし続けることも否定はしませんが、
こういった「質の良い」書籍を繰り返し読むことの方が実は一番効率的なことだってあるということも理解してもらえると嬉しいです。
ということで、長々とスイマセン。ご参考まで。
今週も張り切ってまいりましょう!!
おやすみなさい。