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不動産投資は不動産賃貸ビジネスでしょ?

2007年に初めて不動産投資を始めました。ペースは遅いものの、2014年に物件1つ出口とりました(内部収益率約35%:譲渡税引後純収益2500万円)。これをベースに新たなフェーズ(規模拡大)に入る過程をあなたと共有させていただくと共に、さらにその先のフェーズ「不動産賃貸ビジネス」に昇華させていく過程もあなたと共有したいと考えています。今、不動産賃貸ビジネスは大きな岐路にたたされていると考えます。同志であるあなたとこの荒波を超えて行こうではありませんか!

不動産投資回顧録(川崎徒歩6分、区分9戸バルク買い物件:その12:2010年に実施した大規模修繕の話(4) )

川崎区分バルク物件(初号機)の話

今日は、ちょっと気になった、京急沿線の某駅から徒歩5分の銀行評価が出そうな物件について、業者さんに問い合わせ、物件を見てきました。
既に申し込みが入っていた様子です。9%台で、なかなか面白そうですが、実際に見てみると、そこまで駅から感じられるパワーがなく、また、モロに崖地で、昨今の豪雨で本間に大丈夫かいな?と思わせる土地。(まぁ、横浜ってそういうところが多いんです)
僕なら10%程度になるくらいの指値入れて通れば買うかな。という物件でした。


こんな感じで、現物を見て回るといろいろ血肉になりますね。


さて、川崎物件、大規模修繕の最後の回。

大規模修繕の費用は、7F建て、1Rx54+1Fの店舗+最上階の元地主のペントハウスで2000万円強。さてファイナンスは?その費用対効果は実際どうだったか?


大規模修繕に際して、3社の相見積もりをとり、その提案力の高さと、会話から掴める「実力の片鱗」を感じ、理事会全員一致にて大規模修繕専門の業者さんに依頼することにしました。


正式契約を実施。費用は2000万円強。
ファイナンスは、現時点の修繕積立金からは捻出できないので、改めて、組合として借り入れを行いました。
信販系だったかな。
結果として、月々の修繕積立金が1万円ほど上がる計算となりました。(当然、CFはその分落ちます。年12万円分。これは投資開始時のシミュレーションには全く盛り込まれていません。


仲介業者からすれば、感覚的にこの程度の修繕が近い将来かかりそうという「経験則」は持っていると思いますが、残念ながらこの修繕は盛り込まれていませんでしたね。
=>売る側は、どうやれば、投資家に対して、CFが潤沢に見えるかについて、意識的・無意識的に努力しますので、この辺を投資家サイドは冷静に自分のシミュレーションに取り込んだほうが良さそうです。


今回の大規模修繕は、所謂、原状回復(即ち、守りの修繕)ではなく、資本的支出(攻めの修繕をすることで、物件そのものの価値を上げる支出ということ)です。


年間CFは、12万円マイナスとなりました。


ですが、最終的に、物件売却した際は、価格は1500万年強値上がりしていました。
大規模修繕を実施してから、5年運用しています。即ち、この五年間の大規模修繕への(資産価値を上げるために投下した)投資額は、12x5=60万円となります。(あくまで僕個人に落とし込んだ場合です。)


ということは、(こういう計算で果たして正しいか微妙ですが)、60万円が5年運用で25倍の価値を生み出したという計算、、だと思います。


もちろん、アベノミクスの恩恵もあって、市況が上向いたことも大いに影響しているとは思いますが、
ですが、売却時に買い主様に聞いた際、「この物件は、非常にきれいで、修繕履歴もはっきり残っていて、後に自分がどの程度の修繕を見込んでおけばよいかわかりやすかった」との話を聞いています。


買い主様のこの言葉から、「きちんと、やるべきことをやっておけば、それが価格は反映される可能性が高い」ということが腹に落ちた気がしました。


但し、「その物件が、不動産賃貸物件として、将来的にも十分な市場性を担保できる可能性が高いモノに限る話」ということも付け加えておきたいと思います。首都圏・地方に限らず、これは共通の話だと考えます。


年間のCFに固執しすぎて、十分な物件価値向上の努力をしないと、出口で確実にたたかれる。
そんなところだと思います。

想像以上の実力を発揮してくれた大規模修繕専門の業者さん


さて、この修繕を依頼した業者さん。
正式契約をしてからの仕事も速いし、提供される情報も的確でわかりやすく、わからない点についても丁寧に説明してくれました。
改めて、更に詳しく修繕箇所の調査を実施し、


  • 全体の修繕箇所の見える化を実施し、その資料に基づいて、依頼者に説明。
  • 同社の特許技術(塗装や水垢防止の特許等)をどこに使っていくのか?
  • お金をかけるべきところはどこで、どこでコストを抑えていくべきなのか?
  • これらを依頼者に説明し、合意をきちんととるプロセス。




これらが秀逸でした。


たとえば、エントランス周りや、通常住人が歩くエリアは、もちろん躯体面の強化修繕はもとより、意匠面の改善を松竹梅で提案してくれ、逆に人目につかない場合は、「これだけやっておけばしばらく安心の最低限の修繕内容」を提案。「こういった部分はお金かけないほうがいいですよ。」などと気遣いもすばらしかったです。


何度か修繕現場も拝見しましたが、やはり、技術に自身があるのでしょう。
わざわざ担当者が一つ一つ説明してくれて、こちらが納得するまでつきあってくれます。


本当に安心感のある業者さんでした。


最終的には、躯体のクラックや爆裂はすべてきれいにしっかり修繕(鉄筋が痛んだエリアは、周りに、鉄筋を改めて追加し、強化していました)し、意匠面も、むき出しの廊下のコンクリートには化粧用の長尺シートをはったり、新しく省エネタイプの照明への切り替えを実施。


同社の躯体の剛性を高める塗装剤を使った最終的な建物の強化を実施し、全体が終了しました。


その間、これと言ったトラブルもなく、すべてが順調に進みました。

2011の東日本大震災で再確認された、この大規模修繕の効果。


この大規模修繕の翌年、あの東日本大震災が発生しました。
湾岸エリアの様々な建物が地盤沈下や壁の崩落等の惨事にあう話をテレビで見ていました。
「ウチの物件、だいじょうぶかいな?」
正直ビビっていましたが、、、


傷一つなく、全く問題なし!!!



だったのです。
心から安堵したのを昨日のことのように覚えています。


#だって、震災当日、停電で会社から家に歩いて帰る途中、真っ暗な闇の無効に、川崎方面で、炎の燃え盛る様と思われる煌煌とした光が見えていました。実際は、コンビナートが火災にあっていたらしいのですが、そんな情報当然入ってきていない段階ですから、本当に、「あー、おれの物件、終わったなー。さて、残債、どうやって返済しよ。。。。」と覚悟を決めていたことを思い出します。


隣の別のRCの建物とかは、壁の一部が崩落しているのもありました。
うちより新しいのに。


多分、この大規模修繕をやっていなかったら、結構なダメージを食らっていたかもしれません。(一応、新耐震物件ですけどね。)
この修繕の管理組合の英断はすばらしかったと未だに感謝しています。

築25年以上の古いRCは、遠からず、必ず、大規模修繕が必要になる場面がきます。出口をとるためにも適切な修繕対応準備を。


不動産投資をやっていらっしゃる方には、築古(僕の中では、RCは20年超えたら築古と勝手に定義してます)RCで大規模な物件を持っていらっしゃる方がいらっしゃるかと思います。


やってみて実感したのですが、
築古は、やはり、想定以上の修繕出費がかかります。それが建物の内側の修繕ならば、部屋単位でせいぜい2、30万程度x戸数で見ておけば大丈夫だと思いますが、
思ったより、躯体に痛みがきている場合は、数年分のCFが吹っ飛ぶことも十分に考えられます。


十分なCFが積み上がっており、かつ、大規模修繕を見据えた別口の積み立てまでもシミュレーションで織り込んでいるならば、何の問題もありませんが、実態としてどうでしょうか?どのくらいの方がそれを見越して投資に取り組んでいらっしゃるのか?
これは自戒の意味もありますが、結構な確率でこの修繕を軽視している方が多いのではないかと思います。


特に昨今の投資物件の利回りに対する、築年数の関係を見ていても、「本当にこの利回りで買ってしまって、来る大規模修繕が発生したら、果たして持ちこたえられるのか??」と思ってしまうものが多いです。


投資家なので、早く投資物件を手に入れたい(所有欲)がわくのも、とっても理解できます。
僕も未だにそうです。


でも、物件の規模が大きいほど、(小さくてももちろん同じこと、特に戸建てなんて特にそうじゃないかと思いますが、、、)、そしてそれを個人が経営する場合は、修繕費用の経営全体に与えるインパクトは想像以上です。


なので、この辺をちゃんと織り込んで、現在の市況を見るようにした方がいいのではないかと、老婆心ながら思う次第です。


既に所有しているならば、来る大規模修繕に備えて、十分な準備をしておくこと。
そして、これから参入しようとしている人ならば、こういった、築古物件の修繕を十分に織り込んで、投資のジャッジをすること。


ここをキッチリ判断材料として織り込めないうちは、無理して物件購入はしない方が身のためです。


特に、ここ最近の相場では、たいがいの物件は、「持った瞬間に、死亡」の可能性が高いですから。(物件の質もさることながら、価格が高すぎるので。)


修繕について学び、冷静に投資判断が出来るところまで頭を整理して、
市場に入るのはそれからでも十分ではないでしょうか?

待つも相場。



名言ですよね。


懸命な投資家は、現状は、この相場を静観していると聞きます。
もちろん、来る、次の買い場を虎視眈々と狙いながら。。。


僕らもそちら側にいたいものです。


それでは、長くなりましたが、川崎物件の大規模修繕の話を終わります。
何かあれば、コメントくださいませ。


お休みなさい。。。